看護師が美容クリニックを辞めたくなる理由考察!
美容クリニックといえば「華やか」で「働いている人もみんな綺麗!」で「夜勤なしで残業も無く、病院と違って楽な職場!」と考えている方も多いのではないでしょうか。
確かに華やかで働いている人は綺麗というイメージは合っているのかもしれませんが、場合によっては決して楽な職場とはいえないかもしれません。
美容クリニックを辞めたくなる主な理由がこちら
- 売り上げ至上主義の世界に嫌気が差す
- 単純な仕事内容で、看護技術が衰えて「病院には戻れないのでは…」と不安になる
大きく分けるとこの2つが美容クリニックを辞めたいと感じる理由になります。
先ず、病院と美容クリニック最大の違いは「売り上げ至上主義」ということでしょう。自由診療ですから、患者さんから値段の高い施術をしてもらったほうがクリニックの売り上げになります。
このため、クリニックは看護師に対して売り上げを上げるようにノルマを課されたりします。例えば患者さんに対してカウンセリングを通して「より売り上げが高くなるような施術を自然と勧める」ようなこともしなければなりません。こういったことに嫌気がさして辞める人もいます。
また、クリニックでは患者というより「お客様」として接しなければなりません。上から目線で接しようものならスグにクレームにつながり、「あの担当はダメ!」と担当替えを申し入れられ、結果売り上げダウンになってしまいます。
そして当然ながら売り上げに対してボーナスが支払われますので、売り上げが悪かったらボーナスも下がります。美容クリニックは確かに「夜勤もなしで高給!」という面がありますが、ボーナスがもらえないと、他のクリニックと給与面であまり変わらない可能性もあります。
ただ、美容クリニックの全ての看護師にノルマが課されるわけではなく、「カウンセラー」という人たちが別にいて、その人たちにのみノルマが課されるケースもあります。
また、美容クリニックで必要とされる看護技術のレベルは高くありません。点滴や注射、美容外科ならオペの介助といったところです。
だいたい病院で1〜2年働いた人なら十分こなせる看護レベルです。逆に言えば、「美容クリニックで働いているうちに病棟で働くのに必要とされる知識がどんどん衰えていく」わけです。
とはいえ、たまに「新卒で美容クリニックで働きたい!」という人もいますが、新卒で美容クリニックに採用されるというのは稀なようです。「売り上げ至上主義」ということからも分かるとおり、「看護師をいちからじっくり育てていこう」という文化があるとは思えませんからね。
少し話がそれましたが、こうして何年も美容クリニックで働いているうちに「もう病院にもどれないのでは…?」と不安に思い、美容クリニックを辞める人もいます。(あと看護以外の雑用(掃除とかですね)も意外に多く、それも結構負担だったりします)
美容クリニックを辞めたくなったときの対処法は?
美容クリニックは人によっては「ドンピシャ!」と思えるほどマッチする職場の可能性もありますが、やはり「売り上げ至上の方針についていけない」という人も多く、「やっぱり私には向いていない」と感じて辞める人も多いです。
このため、「私はこれから美容クリニックで生きていく!」と思える人と、やっぱり病院にもどっていく人と分かれます。確かに美容クリニックは夜勤もなく高給をもらえる可能性もあり、さらに格安(or 無料)で美容施術が受けれたりするのは大きなメリットです。
しかし、誰しもが売り上げのために生きれるわけではないです。人によっては「自分自身が患者さんのために『本当に』役に立てて、それがやりがいに繋がる」という人もいるでしょう。
あなたが美容クリニックに向いているか、続けていけるかどうかはそこにかかっているのではないかと思います。なので、もし美容クリニックに入ってその方針をどうしても受け入れられないと感じた場合、そこはあなたのいるべき場所ではないのでしょう。
それなら早めに転職されることをおススメします。美容クリニックで働いていても看護技術は衰えていくばかりですからね。基本的に美容クリニックで働いても「看護師としての臨床経験とは考慮されない」といわれているので、長く働けば働くほど病院に帰るのも不利になると思いますので。
それと、「美容クリニック内での人間関係が悪いから転職したい!」という場合です。どんな職場にいっても人間関係は問題になることがありますが、注目すべき点は「美容クリニックでの仕事は好きか、嫌いか」という点です。
もしも美容クリニックの仕事自体は好きだけど「人間関係が問題で辞めたい…」という場合、おススメなのは他の美容クリニックに転職することです。人間関係は職場をかえさえすれば解決できる問題ですし、美容クリニックの仕事が好きならもう少しチャレンジしてみてるのもありだと思いますので。
逆に、もしもこのページを読んでいるあなたが美容クリニックに転職しようか迷っているのだとしたら、あなたがこれまで「どのようなこと」にやりがいを感じられたかを思い出してみてください。
例えば病院で働いていて「心を尽くして看護した患者さんが快方に向かい、”ありがとう”と言ってもらったのが何よりも心の支え」なんて人の場合、やはり患者さんのことを第一に考える看護があっているのではないかと思います。
逆に「これまで病院で働いてはいたものの、なんだかやりがいを感じられない…」と、今までの看護師としての経験を振り返ってみて、いまいち”やりがい”とは無縁に仕事をしてきたという場合。
もしかすると、あなたにベストマッチする職場は美容クリニックなのかもしれません。そんな場合は一度、美容クリニックで働いてみるのも悪く無いかもしれませんね。
美容クリニックを辞めて転職すべき先は?
では、今美容クリニックで働いていて辞めたいと感じている人はどのような職場に転職すべきなのでしょうか。
「どうしても売り上げ主義の方針に合わなかったから…」という人の場合、やはり自由診療ではなく保険診療の施設に戻るべきだと思いますが、そもそもアナタが美容クリニックに転職した理由はなぜでしょうか?
というのも、美容クリニックに転職する人は「自分の肌にコンプレックスを持っていて、美容皮膚科や外科に興味を持ったから!」という人も多いですが、「日勤のみなのに給料が高いから!」という待遇面で選ぶ人も一定数います。
もしあなたが、夜勤が必要な病棟勤務に疲れて美容クリニックを転職先として選んだ場合、また夜勤ありの病棟に戻るのは相当辛いのではないかと思います。そんな方はやはり夜勤無しの外来や美容クリニック以外のクリニック、訪問看護といった施設がおススメでしょうか。
上のページで夜勤の無い職場をご紹介していますので、よければ参考にしてみてください。
また、あなたの美容クリニックを辞めたいという理由が「仕事内容」だった場合、あなたのやりがいはやはり「看護技術をもっと磨いていきたい」という職人気質のような側面があるのではないでしょうか。
そんな方におススメなのは一つの分野で看護技術を磨いて「認定看護師」を目指すことでしょうか。最近では知っての通り医療でも専門分野化がすすめられ、看護ケアの質向上が求められています。
そこで必要とされるのが認定看護師です。臨床現場のスペシャリストとして現場を引っ張っていく、ということに魅力を感じるのであればぜひ目指してみてはいかがでしょうか。
ただ、一つ重要な点として認定看護師という存在は病院によってその扱われ方が変わってきます。基本的に、認定看護師が重宝されるのは「看護の質を上げていきたい!」と、看護に情熱をもって取り組んでいるような病院です。
もしも認定看護師を目指すのであればそういった病院に転職されることをおススメします。探し方としては非常にシンプルで「認定看護師の資格を取得するための支援制度がある」病院ですね。
そのような病院なら認定看護師という存在が重宝されているはずです。また、転職の際の面接で「実際にそのような資格取得制度をどれぐらいの人が利用しているのか」聞いたりすることで、より性格に病院の姿勢を判断することができます。
ちなみに、そういった制度がしっかりと整っているのは小規模な病院よりも大き目の病院が多いため、そのような病院を探す際はハローワークよりも民間の転職サービスがおススメです。ハローワークの場合、求人を出すことは無料なので、大小さまざまな病院が求人を募集していますが、民間の転職サービスに求人を出すとなると高額な手数料を取られます。
必然的に、求人を出すのはある程度資金にも余裕がある、中〜大規模の病院に限られますので、より効率的に目当ての病院を探すことができます。
ちなみに看護師の転職におススメのサービスがこちら。
見やすく使いやすいウェブサイトが特徴で、全国12万件以上の求人を保有している看護のお仕事。こちらのサービスを通じて転職すると、看護のお仕事から最大で12万円の転職支援金をもらえるのも特徴の一つです。
どうせ転職するのであればできるだけお得に転職したいですもんね。ぜひ有効に活用して頂ければと思います。
さて、美容クリニックを辞めたいという人の次のおススメ転職先を、辞めたい理由別に紹介してみましたがいかがでしたでしょうか。何らかの参考になったなら幸いです。